- 全日と全宅、どっちがいいの?
- 全日と全宅、どっちが信頼されてる?
- 全日と全宅の年会費ってどのくらい違うの?
不動産屋を始めるにあたって、全宅連(宅建協会)と全日(全日本不動産協会)のどちらに加入すれば良いか迷いますよね。
この記事ではそれぞれの特徴と、私が全日を選んだ理由についてまとめました。
不動産屋が宅建協会や全日に入会する理由
不動産屋を開業するには、次のどちらかを必ず選ばなくてはいけません。
- 営業保証金として1,000万円を法務局に供託する
- 業界団体に加盟して、弁済業務保証金(分担金)として60万円を業界団体に預ける
資本力のある大会社以外の普通の不動産屋は②を選びます。
つまり一般的には、不動産業の業界団体である、全宅連(宅建協会)か全日(全日本不動産協会)のどちらかに入会せざるを得ないわけです。
宅建協会と全日本不動産協会の違いと特徴
宅建協会の特徴

各都道府県に業界団体である「○○県宅地建物取引業協会」があります。略して宅建協会。
全宅連は全国の80%の宅建業者が加盟している国内最大の業界団体です。
そしてその宅建協会の全国組織が「全国宅地建物取引業協会連合会」(略して、全宅連)です。
シンボルマークは「ハト」です。
全日本不動産協会の特徴

全日本不動産協会、略して、ゼンニチ。業界最古の歴史を誇る不動産業者の全国組織です。
宅建協会に入らない20%弱の宅建業者はこちらに所属します。私も全日に所属しています。
シンボルマークは「ウサギ」です。
宅建協会と全日、どちらの団体も、加盟後に各団体独自の研修や業務サポートを受けることが出来ます。
私はなぜ全日本不動産協会を選んだか

入会金が安いことは、私が全日を選んだ大きな理由でした
実際のところ
もしかしたら、所属している業者が多い宅建協会の方が良さそうに感じるかもしれません。
しかし実際には、所属している団体が宅建協会か全日かなんて、実務上はほとんど気にしません。問題もありません。
不動産屋同士が一番親しくなるのは、同一物件の取引に一緒に関わることです。それ以外で深い関係を築けるのは、何らかの利益供与があった時です。 ≫他の不動産業者と仲良くなる方法
同じ業界団体に所属していても、必ずしも宅建業者同士の仲が良いわけではありません。同じ団体に入れば簡単に親しい関係が築けるわけではないのです。


これは私の場合ですが、全日を選んだ一番の決め手は安かったからです。
私が入会した当時は入会金のキャッシュバックがありました。 ≫【事例】不動産開業するまでにかかる金額


年会費も宅建協会より数万円安かったのです。全国的に見ても全日の方が安い。
初期投資を少なくするのはローリスク不動産開業の基本です。
そしてもう1つの理由は、全日の方が新規参入の業者が多いから「面倒なことが少なそう」と思ったからです。
私と同期で宅建協会に入った業者は「宅建協会の飲み会に参加しても、爺さん連中だけで楽しそうに飲んでるからつまらない」と話してました。



実際、全日に入って、色々と自由にやれてる気がします
入会金 比較表 2024年12月最新
地域によって必要な金額は違いますが、事例として、東京都で開業する場合の入会費用の総額と内訳を一覧にまとめました。
協会ごとの入会金や会費、弁済業務保証金分担金など、具体的な内訳や、金額の違いを確認してください。
【全日】入会金 総額¥972,000 全日本不動産協会・東京都本部
項目 | 金額 | 課税区分 | 経理上の処理 |
全日本不動産協会 | |||
入会金 | ¥465,000 | 不課税 | 繰延資産5年償却 |
年会費 | ¥40,200 | 不課税 | 経費 |
不動産保証協会 | |||
弁済業務保証金分担金(供託金) | ¥600,000 | 不課税 | 保証金等の資産 |
入会金 | ¥80,000 | 不課税 | 経費 |
年会費 | ¥12,000 | 不課税 | 経費 |
全国不動産協会 | |||
入会金 | ¥85,000 | 不課税 | 経費 |
年会費 | ¥25,800 | 不課税 | 経費 |
関連団体 | |||
入会金 | ¥20,000 | ||
年会費 | ¥4,000 | ||
合計 | ¥1,332,000 | ||
4団体同時加入減額 | -¥360,000 | ||
総計(減額適用後) | ¥972,000 |



全日は100万円かからないですね
【宅建協会】入会金 総額¥1,265,000 東京都宅地建物取引業協会
項目 | 金額 | 課税区分 | 経理上の処理 |
東京都宅地建物取引業協会 | |||
入会金 | ¥500,000 | 不課税 | 繰延資産5年償却 |
年会費 | ¥48,000 | 不課税 | 経費 |
全国宅地建物取引業保証協会 | |||
入会金 | ¥200,000 → ¥100,000 | 不課税 | 繰延資産5年償却 または経費 |
弁済業務保証金分担金(供託金) | ¥600,000 | 不課税 | 保証金等の資産 |
年会費 | ¥6,000 | 不課税 | 経費 |
東京都宅建協同組合 | |||
加入手数料 | ¥50,000 → ¥30,000 | 不課税 | 経費 |
出資金 | ¥30,000 | 不課税 | 出資金等の資産 |
賦課金(年額) | ¥18,000 | 不課税 | 経費 |
関連団体 | |||
入会時賛助金 | ¥100,000 → ¥50,000 | 非課税 | 寄付 |
年会費 | ¥3,000 | 非課税 | 寄付 |
合計 | ¥1,555,000 | ||
入会応援パック減額 | -¥120,000 | ||
総計(減額適用後) | ¥1,265,000 |
- 上記金額は、各協会の公式ウェブサイトに基づいていますが、予告なく変更される場合があります。最新の情報は各協会の公式ウェブサイトでご確認ください。
- 年会費は入会月によって月割り計算されるため、実際の金額は異なる場合があります。
- 入会応援パックや4団体同時加入減額などの特典は、適用条件があります。詳細は各協会にお問い合わせください。
- 弁済業務保証金分担金は、営業保証金の供託義務を免除するためのものです。
全日本不動産協会は入会金が安い
開業費用は安く済むに越したことはありません。私はそれを重視したので全日に入りました。
しかし、私は宅建協会に所属したことがありません。ですから、絶対に全日が良いとも言えません。
ただし、未経験者が開業するなら全日を選んで正解だったと、今では思っています。


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